はじめに
営業にとって、受注はうれしい瞬間です。
しかし、
「契約をいただいたから、あとは担当部署に任せよう」
では終わりません。
商品やサービスによっては、受注後に制作・運用・サポートなど別の担当者へ引き継ぐことがあります。
この時、
「〇〇社から受注しました。あとはお願いします」
だけでは、社内の担当者は困ってしまいます。
私自身、営業を続ける中で感じるのは、
お客様との商談で知った情報を、次の担当者が仕事を始められる状態にして渡すこと
も営業の大切な仕事だということです。
今回は、受注後の社内引き継ぎで共有したい5つのことをご紹介します。
① 契約内容・金額・期間
まず共有したいのは、契約の基本情報です。
例えば、
- 契約した商品・サービス
- 契約金額
- 契約期間
- 開始日
- 納品日
などです。
営業担当者にとっては当たり前でも、受注後に初めて案件を見る人は知りません。
特に注意したいのが、
提案途中で内容が変更された案件
です。
「最初の提案書ではAプランだったが、最終的にはBプランになった」
という場合、古い資料だけ渡すと認識がずれる可能性があります。
最終的に何を契約したのかを明確にします。
② お客様が契約した目的
契約内容と一緒に伝えたいのが、
「なぜお客様が契約したのか」
です。
例えば、
「採用人数を増やしたい」
だけではなく、
「営業職を今年度中に5人採用したい」
まで分かれば、受注後の担当者も目的を理解しやすくなります。
営業は商談を重ねる中で、
お客様の課題や目標を聞いています。
その情報を営業だけで止めない。
受注後にサービスを提供する人にも共有することで、お客様が求めているものを理解しやすくなります。
③ 商談中に約束したこと
ここは特に重要です。
例えば、
「毎月レポートを提出します」
「初回は営業も打ち合わせに参加します」
「〇日までに資料を準備します」
など、商談中に約束したことがあるかもしれません。
これが社内へ共有されていないと、
お客様から、
「営業の方から対応してもらえると聞いています」
と言われて初めて知ることになります。
小さな約束でも、
「誰が・何を・いつまでにするのか」
まで共有します。
営業がした約束は、受注した瞬間になくなるわけではありません。
④ お客様が気にしていたこと
商談では、お客様からさまざまな質問が出ます。
例えば、
「操作が難しくないですか?」
「導入後のサポートはありますか?」
「社内で使ってもらえるか心配です」
といった内容です。
こうした情報も、受注後の担当者にとって重要です。
「操作に不安を感じている」と分かっていれば、初回説明を丁寧にすることができます。
単に契約情報を渡すだけでなく、
お客様が何に期待し、何を不安に感じているのか
まで引き継ぎます。
⑤ 次に誰が何をするか
最後に決めたいのが、次のアクションです。
例えば、
営業:契約書を回収する
運用担当:初回打ち合わせを設定する
お客様:必要データを提出する
という形です。
特に、
「営業がやると思っていた」
「運用担当がやると思っていた」
という状態は避けたいところです。
引き継ぎの最後に、
「次は誰が動くのか」
を明確にします。
社内引き継ぎは長い資料にしなくていい
引き継ぎというと、詳しい資料を作らなければならないと思うかもしれません。
しかし、重要なのは長さではありません。
例えば、
**契約内容:**〇〇プラン
**契約期間:**10月〜翌年9月
**目的:**営業職5名の採用
**注意点:**操作方法に不安あり
**約束事項:**月1回レポート提出
**次回:**10月5日に初回打ち合わせ
この程度でも、必要な情報が整理されていれば理解しやすくなります。
資料を作ることが目的ではなく、
次の担当者が迷わず動けること
が目的です。
私が受注後の引き継ぎで大切だと思うこと
営業は、お客様と一番多く話している人になることがあります。
だからこそ、
「お客様のことは自分が分かっている」
という状態を作らないことが大切です。
受注後に別の担当者が対応するなら、その人にもお客様を理解してもらう必要があります。
私は、
受注は営業のゴールではなく、社内では次の仕事のスタート
だと考えています。
契約を取って終わりではなく、次の担当者がスムーズに動けるところまでつなぐ。
そこまでが営業の仕事だと思います。
まとめ
受注後に社内へ引き継ぐ時は、次の5つを共有してみてください。
- 契約内容・金額・期間
- お客様が契約した目的
- 商談中に約束したこと
- お客様が気にしていたこと
- 次に誰が何をするか
特に意識したいのは、
「契約内容を伝える」だけでなく、「お客様を引き継ぐ」こと。
次に受注した時は、
「この情報だけで、初めて案件を見る人が動けるだろうか?」
と一度確認してみてください。

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