営業でお客様の要望を断る方法|できないことを伝える5つのポイント | 〜営業初心者に向けた教科書〜

営業でお客様の要望を断る方法|できないことを伝える5つのポイント

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はじめに

営業をしていると、お客様からさまざまな要望をいただきます。

「もう少し安くできませんか?」

「来週までに対応できますか?」

「この機能も追加できますか?」

できることであれば、もちろん対応したいと思います。

しかし、すべての要望に応えられるわけではありません。

営業を始めた頃の私は、お客様から何かをお願いされると、

「できません」

と言うことに抵抗がありました。

断ったら契約してもらえないかもしれない。

嫌われるかもしれない。

他社に切り替えられるかもしれない。

そんな不安から、

「たぶん大丈夫だと思います」

「一度何とかしてみます」

と曖昧に答えてしまうこともありました。

しかし、営業を10年以上経験して感じるのは、

できないことを曖昧に引き受ける方が、後から大きな問題になる

ということです。

今回は、お客様の要望に応えられない時、営業としてどのように伝えればよいのか、5つのポイントをご紹介します。

① その場で無理に「できます」と答えない

お客様から、

「来週までに納品できますか?」

と聞かれたとします。

契約を取りたい気持ちが強いと、

「大丈夫です」

と答えたくなるかもしれません。

しかし、社内へ戻って確認すると、

「最短でも3週間必要です」

と言われる。

そうなると、お客様へ、

「すみません、やっぱりできませんでした」

と伝えなければなりません。

これは最初から、

「確認して回答します」

と伝えるよりも問題です。

判断できない場合は、

「社内の対応スケジュールを確認したうえで、本日中に回答します」

と伝えれば構いません。

営業に求められるのは、すべての質問にその場で答えることではありません。

できるか分からない時に、勝手に約束しないこと。

まずこれを意識したいところです。

② まず「何を実現したいのか」を聞く

例えば、お客様から、

「この機能を追加してほしい」

と言われたとします。

自社の商品では対応できない。

そこで、

「申し訳ありません。その機能はありません」

と答えて終わってしまうことがあります。

しかし、その前に聞いてみたいのが、

「なぜその機能が必要なのか?」

です。

例えば、

「その機能を使って、どのようなことを実現されたいのでしょうか?」

と確認します。

すると、

「毎月の集計作業を減らしたい」

という答えが返ってくるかもしれません。

希望された機能そのものは提供できなくても、別の方法で集計時間を減らせる可能性があります。

お客様が求めているのは、

「機能」

ではなく、

「その機能によって解決したいこと」

かもしれません。

だから私は、できる・できないを答える前に、

要望の奥にある目的を確認する

ことが大切だと思っています。

③ できない理由を曖昧にしない

対応できないことが分かったら、その理由も伝えます。

例えば、

「ちょっと難しいですね」

だけでは、お客様からすると、

「なぜ難しいの?」

と思います。

そこで、

「現在のシステム仕様上、その機能を追加することができません」

「品質を維持するため、最短でも2週間の納期をいただいています」

など、可能な範囲で理由を説明します。

ただし、ここで注意したいのが、

社内事情を言い訳にしすぎないこと

です。

「担当部署が無理と言っているので」

「会社のルールなので」

だけでは、お客様には関係ありません。

できない理由を説明する目的は、

自社を正当化することではなく、

お客様が状況を理解できるようにすること

です。

「なぜできないのか」を簡潔に説明する。

それだけでも受け取られ方は変わると思います。

④ 「できません」で終わらず代替案を考える

ここが営業として特に大切だと思うポイントです。

例えば、

「来週までにすべて納品してほしい」

という要望に対応できない場合。

「来週までの納品はできません」

で終わるのではなく、

「全量を来週までに納品することは難しいのですが、必要な分だけ先に納品し、残りを翌週に納品する方法であれば対応可能です」

という選択肢があるかもしれません。

値引きができない場合でも、

「価格を下げることは難しいのですが、契約内容を見直してご予算に合わせる方法は検討できます」

という方法もあります。

もちろん、代替案が必ず見つかるわけではありません。

それでも、

「できない」で思考を止めず、「別の方法ならできないか?」を考える。

これは営業だからこそできることだと思います。

⑤ できること・できないことを明確にする

代替案を考えることは大切ですが、

お客様の希望に応えたいあまり、条件を曖昧にしてはいけません。

例えば、

「今回は特別に何とかします」

という対応をしたとします。

すると次回、

「前回はやってくれましたよね?」

となる可能性があります。

特別対応する場合でも、

「今回は〇〇という条件のため対応します。ただし、次回以降は通常の〇〇日前までにご依頼ください」

など、条件を明確にします。

できること。

できないこと。

今回だけできること。

今後もできること。

ここを曖昧にしない。

曖昧な優しさより、明確な約束。

私は長く取引を続けるうえでは、その方がお互いに仕事をしやすいと思っています。

お客様の要望を断る時の会話例

例えば、お客様から、

「来週月曜日までに対応してもらえませんか?」

と言われたものの、最短でも水曜日になる場合です。

いきなり、

「無理です」

ではなく、

「ご希望は月曜日までということですね。念のため確認ですが、月曜日までに必要な理由を教えていただいてもよろしいでしょうか?」

と聞きます。

お客様から、

「火曜日の社内会議で使いたい」

と言われたとします。

その場合、

「ありがとうございます。全てを月曜日までに準備することは難しいのですが、会議で必要な資料だけであれば月曜日までに準備できる可能性があります。一度社内で確認して、本日15時までに回答します」

という形です。

ここでは、

要望を確認する

目的を確認する

できない範囲を伝える

代替案を考える

回答期限を決める

という順番になっています。

単純に「YES・NO」で答えないことがポイントです。

「できません」と言ったら嫌われない?

営業初心者の頃は、ここが一番不安かもしれません。

私も、

「断ったら関係が悪くなるのではないか」

と思うことがありました。

もちろん、伝え方は重要です。

しかし、

できないことを「できます」と答え、後から約束を守れなくなる方が、お客様への影響は大きくなります。

例えば、

「金曜日までにできます」

と言ったのに、実際は翌週になる。

お客様は金曜日に完了する前提で仕事を進めています。

つまり、曖昧に引き受けることは、

相手の予定まで狂わせる可能性がある

ということです。

断ること自体が問題なのではありません。

できないことを早く、正確に伝えることも営業の仕事です。

社内確認が必要な時は期限を伝える

すぐに判断できない時は、

「確認します」

で終わらせないようにします。

例えば、

「本日17時までに確認してご連絡します」

「明日の午前中までに回答します」

と期限を伝えます。

そして、まだ結論が出ていなくても、約束した時間になったら連絡します。

「まだ社内確認中ですが、明日の15時までには回答できる見込みです」

でも構いません。

お客様が困るのは、

できるか分からない状態が続くこと

です。

最終回答まで時間がかかる場合でも、途中経過を伝えることで予定を立てやすくなります。

無理な要望は上司にも相談する

営業担当者一人では判断できない要望もあります。

例えば、

  • 大幅な値引き
  • 契約条件の変更
  • 通常とは異なる納期
  • 商品仕様の変更
  • 返金
  • 特別な運用

などです。

このような場合、

「お客様から言われたから」

という理由だけで自分で判断しないようにします。

上司や関係部署へ、

「お客様から〇〇という要望があります。背景は△△です。通常対応は難しいと思いますが、□□という方法なら可能でしょうか?」

と相談します。

単に、

「お客様がこう言っています。どうしましょう?」

ではなく、

背景と自分なりの代替案まで整理して相談する

と話が進みやすくなります。

私がお客様の要望を断る時に大切だと思うこと

営業を始めた頃の私は、

「良い営業=お客様の要望に何でも応える営業」

のように考えていた部分がありました。

しかし、何でも引き受けると、

社内に無理をさせる。

納期を守れない。

品質が下がる。

他のお客様への対応に影響する。

結果として、目の前のお客様にも迷惑をかけることがあります。

営業は、お客様の要望をそのまま会社へ持ち帰るだけの仕事ではありません。

お客様が実現したいことと、自社ができることの間に接点を探す仕事

でもあると思います。

だから、

「できません」

と言うこと自体を怖がる必要はありません。

大切なのは、

なぜ必要なのかを聞く。

できない理由を説明する。

別の方法を考える。

できる範囲を約束する。

この順番です。

お客様の要望を断る時こそ、営業としての調整力が問われる場面なのかもしれません。

まとめ

営業がお客様の要望に応えられない時は、次の5つを意識してみてください。

  • その場で無理に「できます」と答えない
  • 要望の目的を確認する
  • できない理由を曖昧にしない
  • 代替案を考える
  • できること・できないことを明確にする

お客様の要望を断ることは、決して気持ちの良いものではありません。

しかし、

できない約束をすることと、できないことを誠実に伝えることは違います。

「できるか、できないか」だけではなく、

「何を実現したいのか?」
「別の方法ならできないか?」

この2つを考える。

それだけでも、「断る営業」から「一緒に解決方法を考える営業」へ変わっていくと思います。

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