はじめに
新規営業を任された時、
「とにかく電話をかけよう」
「まず100社リストを作ろう」
と言われた経験がある人もいるのではないでしょうか。
営業を始めた頃の私も、まずは件数を増やすことを考えていました。
もちろん、新規開拓では一定の行動量が必要です。
しかし、10年以上営業を経験して感じるのは、
「何件営業するか」と同じくらい「どこに営業するか」が重要
ということです。
商品を必要としていない100社に営業するより、課題を抱えている可能性が高い20社にアプローチした方が、効率が良い場合もあります。
今回は、新規営業で「どこにアプローチすればいいのか」と迷った時に使える、開拓先の見つけ方を5つご紹介します。
①過去に契約した顧客から探す
新規開拓というと、まったく新しい業界や企業を探したくなります。
しかし、最初に見てほしいのは過去に契約したお客様です。
例えば、契約企業を10社程度並べてみます。
すると、
- 業界
- 企業規模
- 地域
- 抱えていた課題
- 購入した商品
- 契約した理由
などに共通点が見つかることがあります。
例えば、
「従業員100〜300人程度の企業からの受注が多い」
と分かれば、同じような企業を新しく探すことができます。
すでに契約実績があるということは、自社の商品が合う可能性を考えるための一つの材料になります。
②失注した企業も見直す
契約した企業だけでなく、過去に失注した企業も新規開拓のヒントになります。
例えば、
「サービスには興味があるが、今年は予算がない」
という理由で失注した企業があったとします。
この場合、商品が必要ないのではなく、タイミングが合わなかっただけかもしれません。
半年後や翌年度になれば、状況が変わっている可能性があります。
過去の失注案件を、
「契約できなかった企業」
として終わらせるのではなく、
「今なら状況が変わっている可能性はないか」
という視点でも確認してみましょう。
③既存顧客と似ている企業を探す
成果が出ている既存顧客が分かったら、その企業と似ている会社を探します。
例えば、
「小売業で店舗数が増えている企業」
との相性が良いのであれば、同じ特徴を持つ企業を探します。
ここで重要なのは、業界だけで判断しないことです。
同じ業界でも、
- 会社の規模
- 成長段階
- 拠点数
- 採用状況
- 抱えている課題
などは違います。
「〇〇業界だから営業する」
だけではなく、
「自社のお客様と似た課題を持っていそうだから営業する」
と考えると、ターゲットを絞りやすくなります。
④ 企業の「変化」を探す
私が新規開拓で特に注目したいのが、企業の変化です。
例えば、
- 新しい店舗を出した
- 新商品を発表した
- 採用を強化している
- 新しい事業を始めた
- オフィスを移転した
- 組織体制が変わった
といった動きです。
企業に変化が起きると、新しい課題やニーズが生まれる可能性があります。
例えば、採用人数が急に増えている企業なら、人材や教育に関する課題が出ているかもしれません。
もちろん、変化があったからといって必ず自社の商品が必要とは限りません。
重要なのは、
「なぜ今、この会社に連絡するのか」
という理由を持ってアプローチすることです。
⑤ 既存顧客から情報をもらう
新しい営業先は、自分だけで探す必要はありません。
既存のお客様との会話から見つかることもあります。
例えば、
「最近、この業界ではどんな課題が多いですか?」
「同じようなことで困っている企業は多いですか?」
と聞いてみます。
お客様から、
「最近は〇〇で困っている会社が多いですよ」
という情報をいただけるかもしれません。
そこから新しいターゲットを考えることができます。
関係性が十分にできているのであれば、以前の記事で紹介したように、企業や担当者を紹介していただける場合もあります。
営業リストを作る時に最低限入れたい項目
新規開拓先を見つけたら、会社名だけを並べるのではなく、簡単な情報を残しておきます。
例えば、
- 会社名
- 業界
- 企業規模
- 担当部署
- 想定される課題
- アプローチする理由
- 最終連絡日
- 結果
などです。
特におすすめなのが、
「なぜこの企業に営業するのか」
という項目です。
「〇〇業界だから」だけではなく、
「店舗拡大のニュースがあり、自社サービスが役立つ可能性がある」
など、一言で構いません。
理由を説明できない企業ばかりリストに入っているのであれば、ターゲット設定を見直すきっかけになります。
「100社リスト」を作る前に考えたいこと
新規営業では、
「まず100社リストを作る」
ということもあると思います。
私は、件数を決めること自体が悪いとは思いません。
ただし、
100社を集めること自体が目的にならないように注意が必要です。
例えば最初に20社だけ選び、
実際にアプローチしてみます。
反応が良かった企業。
まったく反応がなかった企業。
断られた理由。
そこから仮説を立てて、次の20社を選びます。
この方法なら、営業活動をしながらターゲットの精度を上げていくことができます。
私が新規開拓で大切だと思うこと
新規開拓では、
「とにかく数をこなす」
という考え方になりやすいと思います。
もちろん、最初から完璧な営業先を見つけることはできません。
ある程度動かなければ分からないこともあります。
しかし、
「誰でもいいから営業する」のと「仮説を持って営業する」のは違います。
なぜこの企業なのか。
どんな課題がありそうなのか。
なぜ今なのか。
簡単でもいいので、この3つを考えてからアプローチする。
そして結果を見て、次の営業先を変えていく。
この繰り返しが、少しずつ自分なりの「狙うべき企業」を見つけることにつながると思います。
まとめ
新規営業で開拓先に迷ったら、次の5つから探してみてください。
- 過去に契約した顧客の共通点を見る
- 過去の失注企業を見直す
- 既存顧客と似ている企業を探す
- 企業の変化から探す
- 既存顧客から情報をもらう
新規開拓は、営業リストの件数を増やすことが目的ではありません。
自社の商品を必要としている可能性が高い企業を見つけること。
「何件営業するか」だけではなく、
「なぜこの企業に営業するのか」
を考える習慣をつけると、新規開拓のやり方も少しずつ変わってくると思います。

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