はじめに
営業では、商談そのものと同じくらい事前準備が重要です。
私自身、営業を始めた頃は、
「何を聞けばいいのか」
「どんな質問をされるのか」
「提案内容をどう整理すればいいのか」
と、商談前の準備に時間がかかっていました。
最近では、こうした準備の一部にChatGPTなどの生成AIを活用できます。
ただし、AIに、
「明日の商談を成功させて」
とお願いするだけでは、十分な準備にはなりません。
大切なのは、自分で考える代わりにAIを使うのではなく、考える材料を増やすために使うことです。
今回は、営業初心者でも取り入れやすい、商談準備でのChatGPT活用方法を5つご紹介します。
① 商談相手について調べる
商談前には、相手の会社について確認します。
例えば、
- どんな事業をしているのか
- どんな商品・サービスがあるのか
- 誰を顧客としているのか
- 最近どんな取り組みをしているのか
などです。
企業の公式サイトやニュースなどを確認したうえで、情報を整理する際にChatGPTを使う方法があります。
例えば、
「この会社について、初回商談前に確認しておくべきポイントを整理してください」
といった使い方です。
ただし、AIの回答だけを信用するのではなく、会社概要や最新情報など重要な情報は必ず公式情報で確認しましょう。
② ヒアリング質問を考えてもらう
商談前に、
「何を聞けばいいか分からない」
という場合にも使えます。
例えば、
「私は法人向け広告の営業担当です。初めて小売企業と商談します。相手の課題を理解するための質問を10個考えてください」
と入力します。
すると、質問の候補を出してもらえます。
その中から、
「このお客様には何を聞くべきか」
を自分で選びます。
AIが作った質問をすべて聞く必要はありません。
質問のたたき台を作ってもらうという感覚で使うと便利です。
③ お客様からの質問を予想する
営業初心者の頃は、
「想定外の質問をされたらどうしよう」
という不安もあると思います。
そこで商談前に、
「この提案に対して、お客様から聞かれそうな質問を10個考えてください」
とChatGPTに依頼します。
例えば、
- 他社との違いは?
- 費用はいくら?
- 導入までどのくらいかかる?
- どんな実績がある?
- 導入後のサポートは?
などの質問候補が出てきます。
それぞれに対する回答を事前に準備しておけば、商談中の安心感も変わります。
分からない質問が見つかった場合は、事前に社内で確認しておくこともできます。
④ 営業ロープレの相手になってもらう
ChatGPTを商談相手として使う方法もあります。
例えば、
「あなたは初めて商談する企業の担当者です。私は営業担当として商品を提案します。少し厳しめのお客様として質問してください」
と依頼します。
そして実際の商談と同じように回答します。
回答後に、
「今の回答で分かりにくかった部分を指摘してください」
と聞くこともできます。
上司や同僚に毎回ロープレをお願いするのが難しい場合でも、一人で練習できます。
ただし、AIの評価が必ず正しいわけではありません。
重要な商談であれば、最終的には上司や経験者にも確認してもらうと安心です。
⑤ 商談準備をチェックしてもらう
最後におすすめしたいのが、準備漏れの確認です。
例えば商談前に、
「明日の初回商談に向けて、以下を準備しました。足りないものがあれば教えてください」
として、
- お客様の会社情報
- 商談の目的
- ヒアリング項目
- 提案資料
- 想定質問
- 次回につなげるゴール
などを入力します。
すると、
「決裁の流れについて確認する質問も準備した方がよい」
など、自分では気づかなかった視点が見つかることがあります。
ChatGPTを商談準備のチェック役として使うイメージです。
営業初心者におすすめのプロンプト
最初は難しい指示を書く必要はありません。
例えば、次のように入力してみてください。
「私は営業1年目で、明日初めて〇〇業界のお客様と商談します。
今回の商談の目的は、お客様の課題を理解して次回の提案につなげることです。
①事前に確認すること
②お客様への質問
③聞かれそうな質問
④商談終了時に確認すること
を整理してください。」
これだけでも、商談準備のたたき台を作ることができます。
そこから、自社の商品やお客様に合わせて内容を修正します。
ChatGPTに入力する情報には注意する
営業でAIを使う場合、便利さ以上に気をつけたいことがあります。
それが、入力する情報です。
例えば、
- お客様の個人情報
- 社外秘の情報
- 契約内容
- 未公開の価格
- 社内の機密情報
などを、会社のルールを確認せず入力するのは避けるべきです。
会社によって、生成AIの利用ルールは異なります。
営業でChatGPTを使う場合は、必ず自社の情報管理・AI利用ルールを確認してから利用してください。
私が営業×AIで大切だと思うこと
AIを使うと、商談準備を効率化できます。
しかし、
「AIが考えたから、そのまま使う」
という使い方はおすすめしません。
お客様と実際に話すのは営業担当です。
過去の商談で聞いた話や、そのお客様との関係性など、営業担当だからこそ知っている情報があります。
だからこそ、
AIに答えを決めてもらうのではなく、自分が考えるための相手として使う。
この距離感が重要だと思っています。
AIが出した案を見る。
自分で選ぶ。
実際の商談で試す。
商談後に振り返る。
この使い方なら、営業初心者にとっても心強い準備ツールになると思います。
まとめ
営業の商談準備では、ChatGPTを次のように活用できます。
- 商談相手について整理する
- ヒアリング質問を考える
- お客様からの質問を予想する
- 営業ロープレをする
- 商談準備の漏れをチェックする
重要なのは、ChatGPTに営業を任せることではありません。
営業担当がより深く考えるためにAIを使うこと。
商談準備に時間がかかっている営業初心者の方は、まず一つだけでも試してみてはいかがでしょうか。

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