はじめに
営業をしていると、
「担当者の反応は良いのに、なかなか契約まで進まない」
ということがあります。
話を聞いていただける。
提案にも興味を持っていただける。
それでも、商談が前に進まない。
そんな時に確認したいのが、「誰が最終的に判断するのか」です。
特に法人営業では、目の前の担当者だけで契約を決められるとは限りません。
私自身、営業を始めた頃は担当者への提案ばかり考え、決裁までの流れを十分に確認できていないことがありました。
今回は、決裁者になかなか会えない時に意識したい5つのポイントをご紹介します。
①まず決裁の流れを確認する
最初に確認したいのは、
「決裁者は誰ですか?」
だけではありません。
大切なのは、契約までに誰が、どのように関わるのかを理解することです。
例えば、
- 担当者が情報収集する
- 課長が内容を確認する
- 部長が予算を確認する
- 最終的に役員が承認する
という会社もあります。
そのため、
「今後ご検討いただく場合、社内ではどのような流れになりますか?」
と聞いてみます。
この聞き方なら、決裁者だけでなく、契約までのプロセス全体を把握できます。
②担当者を飛び越えようとしない
決裁者に会いたいからといって、担当者を飛び越えて直接アプローチするのは注意が必要です。
担当者からすると、
「自分を無視された」
と感じる可能性があります。
営業にとって担当者は、決裁者への障害ではありません。
むしろ、社内で提案を進めてくれる大切な協力者です。
まずは担当者との信頼関係をつくり、
「必要であれば、上司の方へのご説明も私からさせていただきます」
と伝えます。
担当者が社内で動きやすい状態をつくることが重要です。
③決裁者に会う理由を作る
単純に、
「部長さんにも会わせてください」
とお願いしても、担当者にメリットがなければ動いていただけません。
そこで、
「費用対効果について直接ご説明した方が、社内でご判断いただきやすいと思います」
「専門的なご質問にもその場で回答できますので、可能であれば次回ご同席いただけませんか?」
など、なぜ決裁者に参加していただく必要があるのかを伝えます。
営業側の都合ではなく、お客様側のメリットとして説明することがポイントです。
④会えないなら担当者が説明できる資料を作る
どうしても決裁者に会えないケースもあります。
その場合は、担当者が社内で説明しやすい状態をつくります。
例えば資料には、
- 現在の課題
- 提案内容
- 導入するメリット
- 費用
- 導入スケジュール
などを簡潔にまとめます。
営業担当がいなくても、
「何を提案されていて、なぜ検討する必要があるのか」
が分かる資料を目指します。
担当者に、
「社内で説明する際、他に必要な情報はありますか?」
と聞いておくのも効果的です。
⑤決裁者が何を気にするのかを確認する
担当者と決裁者では、気にするポイントが違う場合があります。
例えば担当者は、
「使いやすいか」
を重視していても、
決裁者は、
「いくらかかるのか」
「どのくらい効果があるのか」
「リスクはないのか」
を重視しているかもしれません。
そこで担当者に、
「上司の方が判断される際、特に気にされそうな点はありますか?」
と聞いてみます。
その情報が分かれば、決裁者に直接会えなくても、判断材料を準備できます。
決裁者への同席をお願いする例
例えば次回商談を設定する際は、
「次回は費用や導入スケジュールについても具体的にご説明したいと思っています。もし可能でしたら、ご判断に関わる方にもご同席いただいた方が、その場でご質問にも回答できるかと思いますが、いかがでしょうか?」
と伝えます。
重要なのは、
「決裁者に会わせてほしい」ではなく、「社内で判断しやすくするため」
という目的を伝えることです。
私が決裁者へのアプローチで大切にしていること
営業をしていると、
「決裁者に会わなければ契約できない」
と焦ることがあります。
しかし、決裁者に会うこと自体が目的ではありません。
目的は、お客様の会社の中で提案を正しく理解していただき、判断できる状態をつくることです。
直接説明する方が良い場合もあれば、担当者を通じて進める方が良い場合もあります。
だからこそ、
誰に売るかだけでなく、社内でどう決まるのかを理解する。
この視点を持つことが、法人営業では大切だと感じています。
まとめ
営業で決裁者になかなか会えない時は、次の5つを意識してみてください。
- 決裁までの流れを確認する
- 担当者を飛び越えない
- 決裁者に会う理由をつくる
- 担当者が説明しやすい資料を用意する
- 決裁者が重視するポイントを確認する
決裁者に直接会えないからといって、商談が進められないわけではありません。
目の前の担当者を味方にし、社内で提案を進めやすい状態をつくる。
それも営業の重要な仕事です。
「どうすれば決裁者に会えるか」だけでなく、
「どうすればお客様の会社で意思決定しやすくなるか」
という視点を持つことで、商談の進め方も変わってくると思います。

コメント